女性の薄毛は、育毛シャンプー・育毛剤を使ったり、ヘアカラーやパーマを控えたりといった対策だけでは、早期の改善が見込めないということは、「その薄毛対策、効果ありますか?」でお伝えしたとおりです。薄毛・抜け毛の悩みを早く解消したいなら、専門クリニックで毛髪再生治療を受けたり、育毛サプリメントを取り入れたりしたほうが賢明です。
とはいえ、「どの治療がいいのか分からない」「どのサプリが効くのか分からない」という方も多いことと思います。
そこで今回は、一般的な育毛治療や毛髪再生治療、育毛サプリメントについて解説していきたいと思います。効果的な薄毛対策は、正しい知識を身に付けることから。的外れの対策でお金や時間を無駄にしないためにも、ぜひ参考にしてください。
これほど多くの育毛サロンが存在し、テレビCMで盛んに宣伝されているのは、世界でも日本だけではないでしょうか。それだけ、「ハゲ」「薄毛」に対する見方が厳しい国なのかもしれませんね。
とはいえ、育毛サロンは、あくまでもリラクゼーションの延長であり、本質的な治療とは言えません。エステやスパのような位置づけとして、「気持ちよさ」や「リフレッシュ」を求めるなら十分に価値がありますが、薄毛改善効果までは期待しないほうがいいでしょう。施術をする側が、あらかじめ「増毛効果は約束できません。あくまでも予防的な施術です」と伝えるのが親切だと思いますが、効果を曖昧にしているサロンも多いのが現状です。
注射やレーザーなどを使って育毛効果のある薬液・カクテルを頭皮に注入する治療法です。頭皮に塗るだけの育毛剤と違い、直接薬液を注入するため、効果が出やすいと言われています。なお、育毛メソセラピーに使われる薬液はクリニックによって異なりますが、フィナステリド、ミノキシジル、ビタミン、アミノ酸など、育毛に効果があるとされる成分をブレンドするのが一般的です。
人によって薄毛の原因、体質、生活習慣などが違うため、必要になる成分・栄養素も異なります。自分に合った育毛メソセラピーなら短期間で育毛・発毛の効果が見込めますが、合っていなければ、どれだけ続けても効果は実感できません。
ハーグ療法(HARG療法:毛髪再生治療)は、成長因子を頭皮に注入して、毛周期サイクル正常化することで発毛・育毛を促す治療です。成分を頭皮から注入するという意味で、基本的な考え方は育毛メソセラピーと変わりません。違うのは、注入する成分です。ハーグ療法では、幹細胞から抽出した細胞成長因子をベースとするHARGカクテルを頭皮に注入します。
近年、ハーグ治療は一般化しており、全国的に数多くのクリニックが取り入れていますが、裏を返せば、術者を選ばない規格化された治療であるとも言えます。一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療ではないため、ハーグ治療がフィットすれば効果が出ますが、効果が得られないケースもあるようです。
育毛メソセラピーやハーグ療法は、外から頭皮にアプローチする「外部ケア」です。効果的に薄毛を改善するには、外部ケア同時に「内部ケア」を行うことも重要であり、内部ケアの主役となるのが、内服薬と育毛サプリメントです。
内服薬や育毛サプリメントは、毛髪の成長に必要な成分が厳選して配合されている製品を見極めることが重要です。
世界的に長い間使われているドイツ生まれの頭髪用サプリメントですが、ヨーロッパ人向けにつくられているため、日本人にはあまり向いていません。具体的な理由は以下の2点です。
第一に、パントガールには、鉄イオンが配合されていません(ヨーロッパの人は他の人種に比べて鉄の吸収・代謝が悪い「ヘモクロマトーシス」の人が多いからだと思われます)。しかし、鉄は発毛や体の新陳代謝を促すために非常に重要な成分であり、もともと鉄が不足ぎみの日本人にとっては欠かせないものです。
第二に、パントガールの主成分であり、毛髪を構成するタンパク質の一つである「ケラチン」です。私たちの頭髪はタンパク質からできているため、ケラチンを摂れば髪の毛が生えてくるというのは一理あります。しかし、私たちは摂取したタンパク質をそのまま利用するのではなく、最小構成単位のアミノ酸にまで分解して、体内で必要な成分だけ再合成して利用しています。つまり、ケラチンが消化・吸収されても再びケラチンとして合成されるとは限らないということです。これは、私たちが牛や豚を食べても、皮膚や筋肉が牛や豚のようにならないのと同じことですね。
ケラチンよりもアミノ酸を直接摂取したほうが、分解・再合成の手間がなく、すぐに吸収されるため効率的です。増毛を考えるなら、アミノ酸のなかでも含硫アミノ酸が有効で、メチオニンやトリプトファンがこれにあたります。
当院では、独自の毛髪再生治療「SAIMO(サイモ)」と、発毛に有効な栄養素を厳選した育毛サプリメント「OMIAS(オミアス)」による薄毛対策をご提案しています。詳しくは以下をご覧ください。