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5分で分かる!女性の薄毛・抜け毛・眉毛~キレイのためのコラム~

頭皮が脂っぽいとハゲるのか?~洗髪と薄毛の関係~

よく、「頭皮が脂っぽいとハゲる」と言われます。そのため、薄毛でお悩みの方のなかには、「皮脂を落とさなきゃ」と考えて、毎日念入りにシャンプーをしている方も多いと思います。ですが、これは間違った認識です。今回は、誤解している方も多い「洗髪と薄毛の関係」についてお話ししていきましょう。

そもそも皮脂の働きとは?

育毛・発毛の敵にされがちな頭皮の脂ですが、そもそも何のために存在しているのでしょうか? 頭皮の皮脂は、頭皮を保護する機能を果たしています。薄い脂の膜で頭皮の表面をコーティングし、乾燥や化学的な刺激から守ってくれているのです。また、皮脂には細菌の侵入を防ぐ役割もあります。私たちの頭皮は皮脂があるおかげで、乾燥や細菌から守られているのです。

毛根に分泌された皮脂は、髪の毛が伸びるときに髪の毛にからめ取られて毛根から押し出されます。頭髪が伸びると髪の表面が皮脂でコーティングされるとともに、毛根から皮脂が押し出されて頭皮全体に広がります。皮脂がしっかりと分泌されていることで、潤いのある正常な頭皮・髪の毛が保たれているのです。

頭皮が脂っぽいとハゲるって本当?

体質的に頭皮が脂っぽい方はいますし、シャンプーをしないと誰でも頭皮が脂っぽくなってきます。しかし、頭皮が脂っぽくなっても、それが薄毛の原因になることはほとんどありません。

もし、頭皮の皮脂が原因で薄毛になるのなら、例えば、入院中で洗髪が制限される方はみんな薄毛になってしまいます。また、日本にシャンプーが登場した昭和初期以前は、髪の長い女性でも月に1~2回しか洗髪しなかったそうですが、昔の人にハゲが多かったという事実はありません。「頭皮が脂っぽいとハゲる」という説には何の根拠もないのです。

なぜ、「皮脂=薄毛」説が広まったのか?

根拠がないにもかかわらず、「頭皮の脂が原因で薄毛になる」という説を信じている方は少なくありません。この「皮脂=薄毛」説が広まっているのには、シャンプーなどヘアケア商品メーカーの販売戦略が関係しています。自社製品を売るために、メーカーは頭皮の皮脂を「悪者」に仕立て上げる必要があったのです。

頭皮の脂が多い → 毛根に脂が詰まる → 脂が固まって毛穴が詰まる → 毛根が窒息する → 髪の毛が生えなくなる → だからシャンプーで皮脂をしっかり落としましょう!――こういったイメージを浸透させることで、シャンプーをはじめとする自社製品が売れる仕組みをつくっていったと考えられます。

洗いすぎに要注意!

現代人は毎日シャンプーをするのが当たり前になっており、毎日洗髪していないと言ったら、「不潔な人」と思われてしまいそうです。しかし、「洗いすぎによるリスク」は知っておいたほうがいいでしょう。

毎日ゴシゴシとシャンプーをして頭皮の皮脂を落としすぎると、フケやかゆみの原因になります。また、髪の毛も潤いを失い、パサついてきます。さらに、洗いすぎて乾燥が進むと、頭皮のバリアとしての免疫機能まで低下してしまうのです。

上述のとおり、皮脂は人間にとって必要なものですから、皮脂がなくなると余計に分泌しようとします。その結果、皮脂が過剰に分泌する → 頭皮が脂っぽくなる → 「頭皮が脂っぽいから薄毛になるんだ」と思い込む → さらにゴシゴシ洗う → 皮脂が過剰に分泌する、という悪循環に陥ってしまう方もいます。

薄毛・抜け毛でお悩みの方のなかには、皮脂の重要性を知らずに皮脂を“悪者”扱いして、頭皮や髪のトラブルを起こしている方もたくさんいます。まずは、「皮脂=薄毛の原因」という思い込みをリセットして、そのうえで最適なヘアケアを行っていきましょう。次回のコラムでは、シャンプーについて詳しくお話しします。

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