男性だけでなく女性の薄毛や脱毛症にも、遺伝が大きく関係していることは以前のコラム男性だけの悩みじゃない!女性の薄毛と遺伝の関係性でご紹介しました。
しかし、薄毛や脱毛症の原因は遺伝だけではありません。後天的な原因で症状を招いてしまうこともあります。「牽引性脱毛症」は、その原因のひとつです。
牽引性脱毛症は、男性よりも長髪である女性に多くみられる抜け毛の症状です。この症状に悩む女性は多くいますが、比較的原因を突き止めやすく、適切な対策によって改善できるのが特徴です。
今回は「牽引性脱毛症」についてご説明します。
牽引性脱毛症は、髪を強く引っ張ったり、長時間頭皮を圧迫したりすることで血行不良が起き、髪が薄くなってしまう症状。
髪の長い女性は、ヘアゴムなどで髪の毛をしばってまとめることが多いでしょう。一時的にまとめたりしばったりするだけなら何も問題はありませんが、毎日長時間同じ髪のまとめ方をしていると一定の箇所に過度の負担がかかってしまうため、牽引性脱毛症を引き起こしてしまうのです。
ファッションに気を遣いすぎて、頭皮に負担をかけていませんか? 例えば、ポニーテールやお団子ヘアーなどのヘアスタイルは、束ねて結んだ髪の毛を強く引っ張ってしまうため、頭皮に負担がかかっています。
さらに、エクステンションを使ったヘアスタイルなども、髪の毛を引っ張ることで頭皮に負担をかけるヘアスタイルであるため、牽引性脱毛症の引き金になることも。ヘアスタイルをアレンジするのは楽しいことですが、それも豊かな髪があってこそのこと。髪型のおしゃれを楽しむことが、薄毛の原因になってしまっては困りますよね。
対策はズバリ! 髪の毛を引っ張らないこと。
仕事中や外出などでどうしても髪をしばったり、まとめたりしなければならないとき以外は、髪を引っ張ることのないヘアスタイルで過ごすなど、頭皮を休ませてあげるようにしましょう。
年齢や頭皮の状態によって異なりますが、牽引性脱毛症は改善することができる脱毛症です。
牽引性脱毛症かな……という方は、第一に髪を引っ張らないようにすること。そのうえでカラーリングやパーマなど刺激を控え、頭皮をリラックスさせれば、自然に回復していくでしょう。もし、数ヶ月しても症状が改善されない場合は、一度当院までご相談ください。